結果と原因

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こんにちは。中村(宏)です。

今日は指導法について書きたいとも思います。

人間には物事を分類してみる能力が備わっています。黒いものや白いもの、うれしいことや悲しいことなど例を挙げればきりがありません。私が生徒を指導するうえでいつも意識している分類は、結果と原因です。学習における結果とは答案や成績などであり、原因とは考え方や学習態度などです。一つ一つの結果を改善しようとすると莫大な時間と労力がかかってしまいますが、原因を改善することによりスムーズに結果を改善することが出来ます。そのため、私の指導法では原因へのアプローチを優先的に行っています。

それでは生徒の解答に一つの間違った答案(結果)があったとします。このとき、どのように対処したらよいでしょうか。結果へアプローチする指導法では、正しい解答をひたすら練習させたり間違えを注意し続けたりします。この勉強法にはデメリットが2つあります。それは勉強が苦しくなることと応用力がなくなることです。応用問題では基礎に対する理解がとても重要になり、理解無くして暗記した内容はほとんど役に立ちません。それでは、原因に対するアプローチはどうしたらよいでしょうか。私の授業ではよく生徒に「どうやって考えたの?」と聴きます。生徒に自身の解答を説明してもらいながら、生徒と一緒にちゃんと理解できていなことは何かを探し、基礎の理解や精度を高めます。この指導法で難しいところは、生徒に必要以上の圧力をかけないしゃべり方です。よく日常生活で「なんで?」や「どうして?」という言葉を使いますが、この言葉には原因を聞こうとする意図以外に相手を問い詰めたり責めたりするニュアンスが含まれている気がします。それらの負のニュアンスを含ませずに「なぜ?」と聴くのはなかなか至難の技です。

また、原因へのアプローチは成績に対しても応用することが出来ます。悪い成績に対して、どれだけ「成績が悪い」と責めても、その結果は変わることはありません。本当にやるべきことは、なぜ勉強をしないのか、なぜ勉強が苦手なのかを相手を責めることなく一緒に考えることではないでしょうか。