こんにちは。講師の中村(元)です。
勉強をしていて楽しい、おもしろい、感動したと感じるときはいつでしょうか。
もちろんその感じ方は人それぞれだと思います。勉強を楽しむということは、勉強の意欲をあげたりモチベーションを維持したりすることにもつながります。
さて、私が大学に入って数学を学んで感動したことを1つ紹介します。
「どんな数も0で割ってはいけない」というのは周知の事実だと思います。
1÷0も5/2÷0も「こういう計算はしてはいけない」と教わりました。では、なぜ0で割ってはいけないのか?という疑問に行き着きます。
大学の数学ではそれまでの「数」の概念を捨てる必要があります。つまり「数」といえば普通1とか-3とか分数とか(いわゆる実数)を想像しますが、そういった実数などとは全く異なる「数」を想像する必要が出てきます。実数とはそのような様々な「数」のうちの1つにすぎないのです。
1とか-3などといった「数」の概念を「地球」の出来事だとすれば、それらと異なる「数」とは「宇宙全体」や「銀河系」、「他の惑星」の出来事と考えることができます。
0で割ってはいけない理由は、この「銀河系」にあたる概念(体[タイ]というのですが)を勉強することで始めて理解することができます。
私が感動したことは、「0で割ってはいけない」ということは「地球」の出来事であるのに、その「地球」の出来事を理解するためには「地球」を飛び出して「銀河系」について理解しなければいけないということ。
違う話の勉強をしていたと思いきや、思いもよらぬところで話が繋がったりすること。これが数学、ひいては理系科目の魅力だと思います。